職場の問題について考える~その2~

せいぜい月に一回しか更新しない私のブログですが、今回は珍しく、二週連続で更新です。テーマは前回に続いて、職場の問題。今回は「その2」です。これはシリーズ化しようと思っています。

二週連続で更新するのは、決して時間に余裕があるからとか、そういう理由ではありません。私の自由時間は決して多くありません。もし自由に使える時間があったら、他にもやるべきこと、やりたいことがたくさんあります。

しかし、その時間を削ってでも、働くすべての人にとって、読んでもらう価値があると信じているため、書かざるをえないのです。

「その1」の末尾にも書きましたが、この職場に関する問題なら、いくらでも書けてしまいます。

前回の「その1」では、私が属する職場の問題のうち、主に次の二つを示しました。

1 職場が抱える問題

・人を育てようとしない組織である

・コンプライアンス意識が不十分であり、倫理や規範に対する意識がきわめて低い

今回は、もう一つ、職場がもっている特性を挙げます。

組織にとって不都合な事実を隠す「隠蔽体質」が根深い

ということです。

最近、各種の報道を見ていると、さまざまな組織が、自らに不都合なことを隠す、隠蔽体質をもっていることが、あらためて明らかになっています。

私は日々、テレビやスマホなどで、主なニュースだけでもチェックするようにしていますが、最近、こんなふうに感じることが増えています。

「これって、いつか見たニュースの再放送か?」と。もう既視感が半端ない。

よくぞまあ、これだけ多くの組織が、どこかで見聞きしたのとそっくりのことをやらかすなと不思議でなりません。

さらに私の場合、職場にいる間も、日々、新たな問題が目の前に現れます。まるでモグラ叩きのように、次々と現れる問題(モグラ)を叩いては叩いてはと、忙しくてしょうがない。

毎日のように「どうして、こんな変なことになってんの?」とか、「なんで、ちゃんと調べてから、正しい方法でやらないの?」などなど、無駄なフラストレーションが与えられます。

毎日、私は頭の中で、こんな独り言をつぶやいています。

「ただ現状維持で同じやり方を繰り返すんじゃなくて、ちゃんと自分で考えながらやろうよ…」

たまに、実際に口に出して言っちゃうこともありますが 汗

向上心のない、またはモラルの低い職員たちに自分がスポイルされぬよう、必死にバリアを張って生きる日々。

あのねえ、私が望むのは、まったくシンプルなことなんです。

1日に8時間程度、心穏やかに、自分の仕事に集中できること。

(なお、8時間を超えて残業している時も、人の集中力をあからさまに阻害する職員もいます)

しかし悲しいかな、たったそれだけの望みが叶えられない。どれだけ私が問題を改善しようとがんばってもです。

2 問題を発見する意識自体の不足

そこに問題があるという事実を発見するのは、いつも私。なぜ他の職員は気づかないのか、不思議でなりません。

役所に勤めている私が言うのもなんですが、「絶対、どこかに間違いや非効率的なことがあるに決まってるから、自分の視点で見直してやろう」と、こういう気持ちでやったらいいんです、役所の仕事って。

なんといっても、役所の仕事は、人様の税金でやっているものですからね。

そういえば、いつだったか、自宅でテレビを見ていたら、米国NASAの職員がロケットかなにかの打ち上げ(記憶曖昧)に成功した後、カメラに向かって、こんなことを語っていたのを思い出します。

Taxpayer のみなさんのおかげで成功させることができました」

“Taxpayer”というのは、英語で言うところの納税者ですよね。このNASAの人は、こうやって国の事業が無事に成功したのは、原資たる税金を納めてくれている人たちのおかげである、ありがとう、と明確に感謝の意を表明したわけです。私は、本当に感心してしまいました。

なぜなら、日本の政治家とか役人が、納税者に対して、こんなふうに感謝の意を表する場面を見たことがなかったからです。

ちょっと話が逸れました。

とにかく、そうやって自分の頭でしっかり考えて仕事をしている職員は、きわめて少数派です。

残念ながら、これが、私から見た役所の実態。

数十人もいる部署の中で、問題解決の意識を高くもっているのが、ほんの数人では、なかなかうまくいきません。

また、ここが本当に厄介(そして迷惑)なのですが、問題意識をもつことができない人間ほど、他人から間違いを指摘されるのが大嫌いなのです。

間違いを認めない、謝らない、正さない。

これが見事なまでに一貫しています。情けない…

さらに彼らは、その部署という「村」の中だけで見れば、自分たちのほうが多数派だとわかっているので、束になって抵抗してきます(あるいは無視)。

いわゆる多勢に無勢、または村八分というやつでしょうか。

もしも私の職場を、ことわざなどで例えるなら、

「焼石に水」

「暖簾に腕押し」

「クサいものには蓋」

こんなところでしょうか。他にもピッタリくるやつが、たくさんありそうです。

まあ、ともかく。

これが「◯◯区役所」なのです(特に△△課)

3 事実を隠そうとする体質

また、その組織にとって不都合な事実を、表に出すまいとする「隠蔽行為」。これも驚くほど、ニュースで報道される隠蔽行為と、私が属している組織のそれとは似ています。

実際、最近、テレビのニュースを見ながら、こんな言葉が自然に口をついて出ることが多いのです。

「なんか、どこかの役所とそっくりだな」とね。

そして、どこの組織も、結局は事実を隠し通せず、遂に表に出たら出たで、今度はその事実を隠していた理由についても虚偽の釈明をする。

いや、どうしても隠さざるをえなかった理由がありまして…とかなんとか。まあ、たいていは適当にこしらえた理由(嘘)なんですが。さらに次には、その釈明自体も嘘だとバレる。ここまできて、ようやく事実を語り始める。

某著名メディアは、こうした人間(そして人間の集団たる組織)の性質を利用して、第一砲、第二砲、というふうに繰り出していくのかもしれません。

ただ、日本社会のあちこちで、組織ぐるみの不適切事例(場合によっては犯罪)が続々と発覚するということは、逆の見方をすれば、決して少なくない数の組織が、同様の不適切事例や事故を起こす危険性を、潜在的にもっているとも言えるでしょう。

悲しいかな、私が属する組織も「隠蔽体質」をもっています。

これは決して、「役所なんて、どうせみんな隠蔽体質なんでしょ」という、一定数の国民が抱いているであろう感覚とは、やや様相が異なります。

そういう感覚的なものではない、より客観的で確かな事実があるからです。

というのも、この自治体は数年前に、きわめて重大な個人情報漏洩事故を起こし、その後も約1年という長きにわたり、事故発生の事実を公表しようとしませんでした。つまり隠蔽していたのです(その後、事故が発覚し、多くの報道機関によって報道されました)。

また、事故の再発防止策として、この自治体は、当該事故を起こした直接的な原因に対応(システム改修)しただけでした。実際には、事務を担当した職員による重大なミスがあったことも、事故の根本的な原因のひとつです。

どんなシステムも、それを扱うのは人間です。仮にシステムを改善したとしても、それを扱う人間がしっかりしていなければ、その意味は半減してしまいます。

職員が、確実な業務知識をもち、法令を遵守し、そして時代に即した倫理観をもって働く。

これこそ、仕事を正しく進めるために必須。

そして「常識」というものを、(主に若い)職員たちに教えること。

これも、すごく大切です。今の若い職員たちは、こちらがビックリするほど世の中のことを知りません。それも、まだ若いから仕方ないとか、そういうレベルではないのですよ。

『新社会人マナー読本』とか、もうそのあたりから再教育してあげないと、本当に改善につながらないと思います。それくらいのレベルです。

社会全般のことを広く知っているというのは、いざという時に、「ちょっと待てよ、これって、今のうちに対処しておかないと将来的にヤバくない?」というように、立ち止まって考える力にもつながります。

社会のことを幅広く知っている「常識」とか「教養」というのは、本当に侮れないパワーをもっています。常識もモラルも不足した職員がたくさんいるから、何度も何度も、同じような間違いを繰り返してしまうんです。

ですから、組織として、職員の教育方法の改革を、どうやって実施しているのか知りたいところです。

また、この事故は、きわめて重大な個人情報漏洩でしたから、当該事故に深く関わった職員及び上司に対して適切な処分がなされたのか。この点も、住民のみなさんは確認されたらいかがでしょうか(私が知る限り、処分の有無自体さえ不明です)。

4 公益通報者保護制度

さて、今回の記事の肝は、ここからです。

この職場には、「3」で書いた事故を起こした直接的な原因の他にも、複数の情報漏洩リスクが残存していました。

そして実は、こうした職場の状況には違法性または不当性があると考えた人物がおり、これを正当な方法で世に問うという行動があったのです。

これを「公益通報」といいます。行政運営に関する不正等を把握した場合、担当委員に通報し、調査してもらうものです。

通報を受けた委員は、行政内部の調査を行い、実際に違法性や不当性が存在するのかを調べ、その結果を行政の長に報告します。

その後、自治体は調査結果にもとづき、どのような対応をしたのかを公表することになっています。

調査結果によると、この自治体は、調査対象になっていた問題の存在を把握していながら、少なくともその一部を意図的に放置していたことが明らかになっています。

国民の権利や利益を侵害するような事故を再び起こさないための、根本的な見直しを怠っていた。そう言われても仕方がないですね。

さらには、委員が作成した調査結果さえ、この自治体は、相当な部分を伏せる形で公表しました。組織にとって不都合な箇所を隠したのでしょうか。

一体なんのための調査だったか、わかりませんね。

これって、ふつうに考えて「隠蔽」と呼ばれる行為ではないでしょうか。

特に驚くのは、「どの部署が調査の対象になったのか」さえ公表していないことです。

この公益通報は、自治体が定めた条例にもとづき、正当な方法で行われたものです。にもかかわらず、調査結果の全容さえ明らかにしない。どの部署に問題があったのかも伏せてしまう。

こんな公表の仕方で、はたして行政の透明性なんて向上できるのでしょうか?

私が、この組織はコンプライアンス意識が不十分である、または隠蔽体質があると上で書いたのは、こうした客観的な事実にもとづいているのです。

5 住民によるチェック

国民のみなさん、ご自分が住んでいる自治体の広報紙やホームページに、定期的に目を通してください。

住民にとって良いことだけでなく、時には行政側の過ちなども、正直に広報に載せてくれているか。その視点をもって、読まれるといいと思います。

今回は、このあたりで。かなりの長文になり、私も疲れてしまいました。

こんな文章を書く必要がない組織に、変えないといけません。

* 公益通報者保護制度は、「公益通報者保護法」で規定されています。また、各自治体が定めた「公益通報者保護条例」もあります。興味をもった方は、ググってみるといいかもしれません。

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