職場の問題について考える~その7~

このシリーズ7回目。今回は長い前置きなしで行きます。

1 職員が使う言葉の大切さ

最近、特に若い世代の職員が、しばしば間違った敬語、あるいは明らかに是正されるべき言葉を使うので、どうしたものかと思っています。

それらは話す時、書く時の双方です。自分以外の職員が書いた文章というのは、そんなに頻繁に読む機会はないので、日頃よく気になるのは話し言葉のほうが多いです。しかし、書き言葉も、時間をかけて教えていく必要があります。

本来ならば、ちょっとおかしな言葉遣いだなと思ったら、近くにいる職員が「その言い方(書き方)は、こんなふうに変えたほうがいいよ」と逐一教えてあげるべきですよね。

なぜなら職員が使う言葉とは、区役所という組織全体のイメージを形作るもの。たまたま一人の職員が、一人の区民、一つの業者に対して間違った言葉をつかった、というだけでは済まないからです。

おかしな言葉を使われた相手方からしたら、「なんだよ、目黒区役所って、この程度か」と思ってしまいます。場合によっては「まったく失礼な職員だな」と不愉快な思いもさせてしまうでしょう。

相手の方からしたら、その職員が入庁1年目か、20年目かということは関係がありません。

「まだ若いから、間違っていたり、失礼な言葉遣いもするよね、うん、うん(笑)」なんて、やさしく許してくれるというのは甘い考えです。

2 若手を指導する責務を放棄した中堅·ベテラン職員

はっきり言ってしまうと、若さとは、すなわち未熟さ。それは多くの側面において事実です。

私だって、最初に入った民間企業では、先輩·上司に叱られることがよくありました。

ただ今になって思うのですが、ちゃんと叱ってくれる先輩というのは、本当にありがたいものです。だって叱られた内容というのが、総合的に見ると、たいていは正しいことだったからです。

まあ叱られた瞬間というのは、誰だって決して嬉しくはない。ぶっちゃけ「なんだ、このオッサン(オバハン)め」なんて思うこともあるでしょう。

しかし、仮にそう思われたとしても、早く若手を成熟させるべく育てるのが、中堅以上の職員の責務です。その分も中堅·ベテラン職員の給料に入ってるわけ。だから給料高いんです。

ですから、若い職員が正しくない言葉遣いをしている場面に出会ったら、より長く社会人をやってきた先輩·上司が若い人たちに教えていくことは、とても大切な職務の一環です。

しかし以前にも書いたように、目黒区役所とは、若手を育てようとしない組織です。間違った敬語、相手に失礼と思われかねない言葉を使う職員を、他の職員が指導しているところは滅多に見ることができない。深い溜め息が出てしまいます。

これは私の推測を含みますが、目黒区役所の中堅以上の職員たちは、若い人たちに細々と言葉遣いや態度などを指導すると、彼らから疎まれる(嫌われる)のを恐れているのではないでしょうか。それで、あえて何も言わないでダンマリを決め込んでいる。それくらいしか理由を思いつかないです。

まあこの推測はともかく、私という人間は、間違いを黙って見過ごすことができない性格なので、時々ですが彼らを指導するようにしています。

なぜ「時々」かというと、彼らが正しくない言葉遣いや行動をする頻度が、あまりに高過ぎるので、いちいち気づくたびに教えていたら、こっちが疲れてしまうからなんです。

だからこそ、複数の先輩·上司たちが少しずつ分担して、折にふれて指導していくのが大切。ところが前述のように、私以外の職員は、まったくと言っていいほど指導しない。結果的に、私ばかりが教える羽目になります。

「俺にばっかりやらせないで、みんなで協力していこうよ」と言いたいのですが、どうせ言っても無駄。

なぜなら「暖簾に腕押し」、「事なかれ主義」、これらが目黒区役所の大きな特徴だからです。私が何を言っても、他の中堅·ベテラン職員は本気で協力してくれません。指導するどころか、それら態度の悪い若手とつるんで仲良くしてしまう者さえいる。

実際、かつて私は、当時の上司(係長)に、若手職員たちの数々の間違った言動を是正することに対して、協力を依頼しました。しかし、この係長は何もやってくれませんでした。

しばらく後で、係長と話し合う機会があったのですが、「だって彼ら(若手職員)にも言い分があるだろうし」と言われました(脱力…)。

いつかの機会に詳説しますが、この部署(例のZ課)の若手職員たちの言動は、誰が見ても常軌を逸していました。とてもではないですが、「彼らの言い分」など認められるものではなかったのです。

たとえば、以下のような言動です。

  • 窓口に来庁者がいるすぐそばで、複数の職員が立ち話をしながら大爆笑
  • 仕事と関係ない雑談を、情報端末の前に座りながら延々10分以上続ける
  • 区民を馬鹿にした会話をする

などなど。例を挙げたらキリがないくらい、常識はずれの言動が許されていた状態でした。

なお、区民を馬鹿にした文書も存在しました(しかも係長級職員が作成!)

これほど酷い状態でも、適切な指導・育成を行えない職員が多いのですから、私が時々しか教えなくなるのも、やむをえないです。もちろん、私にはベテラン職員としての責任感があるので、絶対に指導をやめることはありません。しかし、かくも周りが協力してくれないとなれば、程々にしておこうかと思ってしまいますよね。

3 若手を指導·育成する責務を職員に徹底させること

上に書いたことの結果として、若手職員からすれば「他の先輩や上司は何も言ってこないのに、なんであいつばっかり注意してくるんだ。あいつの言うことなんか絶対聞いてやらないぞ」なんて感じで、へそを曲げてしまうかもしれませんよね(苦笑)。

実際、私だけが必要な指導·注意をしているので、若手の中には、明らかに私を敬遠している、あるいは露骨に嫌な顔をする者もいます(Z課の若手は特にそうでした)。

やっぱり、若手の指導·育成とは、すべての中堅·ベテラン職員が協力してやるべきものなのです。

まともな組織だったら、そんなこと他人から言われなくても、しっかりやるんですけどね。やれやれ、です。

さてさて、いつも長文が多いので、たまには短くまとめたかったのですが無理でした。

なぜなら、あまりにも問題の種類が多い。また、それら複数の問題がつながってゴチャゴチャに絡み合っていて、解きほぐすのは至難の業。それが目黒区役所だからです。

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