『気候変動について考える 〜人類が火星に移住する日を遅らせるために〜』

ごぶさたしております。せっかく場所を変えて新しく始めたブログなのに、前回の更新から4か月以上が経過してしまいました。

とにかく大忙しで、ブログを書く時間を作ることができなかったのです。

ひとまず今回は、現在の地球にとって最も重要な問題と言える「気候変動」について考えてみます。

「地球温暖化」という表現もありますが、外国のメディアでは‘Climate Change’、すなわち「気候変動」という表現のほうをよく目にします。

地球温暖化というと、地球の気温が上がっていることにのみ焦点を絞っているような感じもします。

その温暖化が大きな原因になっていると思われる、巨大な台風や豪雨の増加、その他のさまざまな問題を含めるために、私もここでは「気候変動」という言葉を主に使いたいと思います。

この問題に関しては、研究者の間でも意見の相違があるでしょう。私は地球環境学の素人ではありますが、ひとりの地球人として、自分なりに調べたり考えたりしたことを書いてみます。

さて、今さら言うまでもないですが、とにかく最近、地球は暑過ぎます。

昨日も関東地方は最高気温が30度を超えるところばかりでした。まだ5月だというのに帽子をかぶりたくなってしまいます。

思い起こすに、私が小学生だった1970年代には、学校が夏休みの頃でも、最高気温は30度くらいでした。ところが最近では、東京でも真夏の最高気温は33度が当たり前、ひどいときは35度などという日もあります。

単純に計算すると、1年あたり0.1度くらいのペースで、真夏の最高気温は上がり続けています。冬も、明らかに昔より暖かくなってきているのを感じます。

私が子どもの頃、真冬の朝、学校に向かうときに地面を見ると霜がついてました。つまり、真夜中には最低気温が0度を下回るのがふつうだったのです。でも今では、霜がついている地面など滅多に見ません。

もしも、このまま気温の上昇を止められなければ、100年後のテレビのニュースの中で、お天気おねえさんは、こう言っていることでしょう。

「今日の東京の最高気温は43度、熊谷市は48度です!」

これは冗談抜きで、本当にありうる話です。

だって毎年0.1度ずつ気温が上昇したら、100年後には10度上がっている勘定になりますからね。これが現実になったら、我々はまともに生きていけるのでしょうか。

暑くて暑くてたまらないし、熱中症を予防するためにも、みんなでエアコンを使いまくります。温室効果ガスの排出量はさらに増えます。そのことが、さらに気温を上げるという悪循環。まあ、これは現時点でも、そうなっているでしょう。

さらに、これも重大な問題になると予想されますが、作物が栽培できなくなるのではないでしょうか。

気温40度を超える気候のもとで、果たして米や小麦、野菜などは育つのか。

高温にも耐えて育つ稲をバイオテクノロジーを駆使して開発しているという話を聞いたこともあります。しかし植物も生き物ですから、それにも限度があるでしょう。

牛や豚のような家畜も、そこまで暑くなったらバテバテになるでしょう。

そうすると畜舎の中でもエアコンをたくさん使うでしょうから、またまた温室効果ガスの排出量が増えます。

魚や海産物だって、あまりに海水温が上昇したら、今の漁獲量を維持できるか保証はないでしょう。

ところで、米国に「スペースX」という有名な宇宙開発企業があります。イーロン・マスクという大金持ちが経営している会社です。

この人は、人類はいつか必ず他の惑星に移住せざるをえない日がやってくると確信しています。

「選択肢はふたつ。地球に残って絶滅するか。火星に移住して生き残るかだ」

そんな風に彼が語っているのを、私は目にしたことがあります。

数年前に『インターステラー』という映画が公開されたのを、みなさんは覚えているでしょうか。

その映画の物語は、地球環境が悪化して人類が住めない星になりつつあるため、宇宙飛行士が宇宙船に乗って、人類が移住可能な惑星を探す旅に出るというものです。

このまま気候変動を止められなければ、この映画の世界が現実になるでしょう。

イーロンさんは本気です。あのNASAよりも早く、火星への有人飛行を目指しているそうです。

なにより、人類が太陽系の他の惑星に移住するといっても、水星と金星は太陽に近過ぎるため、あまりに暑過ぎて人類は生存不可能です。

次に火星をすっ飛ばして、さらに遠く離れた木星と土星に目を向けても、これらの惑星の表面はガスの塊です。人が踏みしめることのできる地面のようなものは、星の中心近くの核にしか存在しません。

したがって、仮に人類が他の惑星に移住しようとしたら、火星が最も有力な選択肢なのです。

しかし、この火星という星は、地球よりも遥かに遠く太陽から離れたところにあります。つまり無茶苦茶に寒いのです。大気も薄いため、人体にとって有害な宇宙放射線が、たくさん地表に降り注いでいます。

そこでスペースXは、地下にトンネルを掘り、人類が地下に暮らす方法が有力だと考えているようです。スペースXは、その系列企業にトンネルを掘削する会社も持っています。とても用意周到です(笑)

それにしても、この60億人の人類を火星に移住させるとしたら、火星まで行って帰ってくることのできる巨大な宇宙船を作らないといけないでしょう。

火星に行ったまま帰ってこられないのでは、火星が、使い捨ての宇宙船の山になってしまうに違いありません。

イーロンさんは、地球と火星を往復できる宇宙船の開発計画も持っているようです。

それにしても、これはなんというか、ほとんど夢のような話に思えてしまいます。

仮にそれが実現できたとしても、それだけの高度なテクノロジーを開発するまでの間、この地球を、人類が生存可能な状態で維持できるのか。

そして、そのテクノロジーが実現できたとしても、巨大な問題があります。

「どの国の誰を、どんな順番で移住させるのか」

おそらく「我先に」と、もう目を覆いたくなるような争いが起きることは想像に難くありません。

しかし、これは何度でも繰り返し言いたいことですが、今の気候変動を止められなければ、その日は確実にやって来ると私は思っています。

実は今、氷河期の時代からずっと凍っていた「永久凍土」という地層が、温暖化の影響で遂に溶け始めているそうです。

この永久凍土の地層には、氷河期のころの動植物の死骸などの有機物、それにメタンガス、二酸化炭素などが大量に含まれています。このメタンガスは、二酸化炭素より遥かに強力な温室効果を持っています。

それが今、大気中に放出されつつあるというのです。本当に地球はヤバい事態になっています。

今、我々が現実的にできること。それはズバリ、できるだけ温室効果ガスの排出量を減らすことです。少なくとも一般ピープルのレベルでは、それしかありません。

もっとも簡単かつ効果的なのは、「車に乗るのを控える」ことです。

特に東京や大阪のように、公共交通網が緻密に発達している都市部に住む人たちは、自家用車を手放すべきです。

自家用車を使って、ほんの数人の人間を移動させるよりも、電車やバスといった公共交通機関を使って大勢の人間を一気に移動させるほうが、1人あたりの温室効果ガスの排出量は確実に減ります。

私は生まれてこのかた、1度も車やオートバイを買ったことがありません。

その理由は、私が単に運転が好きではないこと、そして車に乗る利便性と、車を維持するのにかかる費用を比べると、元を取れない思って買わなかっただけです。

しかし、ここ数年の私は、車に乗ることが環境に与える負荷を考えたうえで、買わないことにしていました。

私が考えるに、これだけ地球環境が危機的になっている現在、都市部で車に乗ることが許されるのは、「運送業者などの職業的に車を必須とする事業者や自営業者、または家族の中に自力で移動するのが困難な人などがいて、どうしても車が必要である」場合だけです。

地方では、車がないと食料の買い出しにも行けないという人もいるでしょう。そういう場合は、自家用車を持つこともやむをえないと思います。

それでもネット通販などを使えば、1台の配送車によって、多くの人たちの食料品や日用品などを各家庭に届けられます。各家庭で別々に車に乗って遠方まで買い物に行くより、温室効果ガスの総排出量は減るはずです。

「混んだ電車に乗りたくない」、「家族でドライブするのが楽しい」などという、利便性や嗜好性を理由にして車に乗ってもいい時代は、既に終わったと私は考えます。

このままいけば、我々の孫や曾孫の時代に、地球はさらに危機的な状況に陥っているでしょう。

あなたは自分の子孫が、たった100年後か200年後に、生物が生存不可能になった地球で絶滅するのを望みますか。

もしも人類が絶滅してしまったら、バッハの音楽も、ミケランジェロの絵画や彫刻も、ドストエフスキーの小説も、誰も鑑賞できなくなってしまいます。それらは死んでしまうのと同然です。

自分には子どもがいないという人であっても、人類が築きあげた偉大な文化が、人っ子ひとりいない地球に放置されたまま死蔵されるのは悲し過ぎるでしょう。

もちろん、次の世代の人類が、今後も生き続ける権利は絶対に守らなくてはいけません。

人間以外の生き物を巻き添えにして絶滅させる権利だって、人類は微塵も持っていません。人類よりも遥か昔から地球に存在してきた生き物たちからしたら、勘弁してくれというところでしょう。

さて、みなさんが知っているとおり、太陽は「恒星」です。恒星には寿命があります。いつの日か必ず、太陽は爆発して消えてしまいます。

どんなに遅くとも、その日が来るまでに、人類は太陽系以外の場所にある星に移住しなければ、絶滅するのは120%確実です。しかし、そんな気が遠くなるくらい先の話はどうでもいいです。

現時点で、地球は既に本当にヤバい状況なのですから。今すぐ行動しないといけません。

あなたは、もしかして、ガソリン車を電気自動車に買い換え、「自分はエコな人間だ」などと悦に入っていないでしょうね。それは残念ながら、大いなる勘違いです。

上に述べたような、真にやむをえない事情がある人以外は、今すぐに自家用車を手放して、電車やバスで移動しましょう。もちろん自転車を使ったら、さらに素晴らしいです。

先日、あるテレビ番組で、驚嘆に値する素晴らしい光景を目にしました。

スウェーデン在住の女子高校生が、毎週金曜日に学校を休み、国会議事堂などの前で座り込みをする「気候変動ストライキ」を始めたのです。彼女は、そのストライキの様子をSNSで世界に発信し続けました。

この運動は次第に世界中の人々の共感を呼び、気候変動に関して考え、行動する人たちが増えていったのです。

まあ、学校をストライキすることの是非はともかく、こうした環境保護への意識の高さは見習うべきですね(ちなみに彼女は学校を休んでストライキをしても、きちんと自分で学習はしているそうです)。

この危機的な時代に、自分の行動が地球環境に与える負荷を考えず、快適さや利便性を常に最優先するようなことは、もうおしまいにしなければいけません。

私はオーディオが好きなのですが、もしも、あなたがオーディオファンで、大昔に設計された、やたら電気を食いまくる真空管アンプで音楽を聴いているのなら、今すぐ使うのはやめましょう。そういうものは、ラックに飾って観賞用にするべきです。

そして現代的設計を施された、電気の消費量を抑えたアンプに買い換えましょう。

もしも、あなたが車好きなら、どんなに優雅で貴重なクラシック・カーであっても、燃費がとんでもなく悪い大昔の車を運転するのはやめましょう。

そういう車を持っているあなたなら、きっと立派なガレージが自宅にあることでしょう。その車もまた、ガレージに飾って観賞用にすべきです。その優雅な外観で、道ゆく人の目を楽しませてあげたら十分ではないでしょうか。

後戻りできるターニングポイントを、我々は既に通り過ぎてしまったのかもしれません。しかし、もしかしたら、まだ引き返せるのかもしれません。

「環境について考え、地球を守るために行動する」。それは人が「倫理的」であろうとすることです。